慶應篤志会

慶應篤志会(献体の会)への入会・登録

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電話 (代表)03-3353-1211
(内線)62605
献体事務担当 樋川(ひかわ)

ご献体された方の解剖(系統解剖)に関する解剖学教室の方針

平成28年12月6日 制定
慶應義塾大学医学部解剖学教室

1.解剖の目的

今日、目覚ましい進歩発展を続けております医学は、多くの病気の治療とその予防に貢献し、人々の健康保持の増進と寿命の延長をもたらしております。医学が人類の福祉の向上に果たしているこのような役割は、今後も益々その重要性を増すことと思います。医科系の大学は、このような医学を支えてゆく立派な医師や医学者の養成に絶えざる努力を傾注いたしております。
この養成のためには、医科系の大学が医学生および医師に対して優れた医学教育を行い、またその教育を基盤に優れた医学研究を行う機会を医師に充分に付与することが必要不可欠のことであります。
このような医学教育、医学研究を支えるものとして、当解剖学教室が行います「正常解剖」があります。正常解剖とは身体の正常な構造を明らかにする解剖のことを意味します。
医学生にとって人体の正しい基礎的構造を観察し、理解することは医師となる基本的条件であり、また将来医師となるための倫理観を養ううえにおいて非常に重要な機会となっております。
また、医師とりわけ外科系医師にとって解剖学の知識が治療を行っていく上で最重要の基礎知識である事は言うにおよびません。しかし、近年では医療技術の高度化や内視鏡などの医療機器の急速な進歩に伴い、医師はさらに詳細な臨床的な解剖学的知識、および高度な検査手技、手術手技が要求され、その上解剖学的研究を行うことによって、より安全で侵襲の少ない治療法の開発が求められる時代となってまいりました。これらの要求を満たすためには、これまで以上に医師に対し技術の習得も含めた高度の解剖学教育を行うことと、優れた研究を行う機会を充分に与えることが大学の大きな使命となってきております。
以前より当解剖学教室におきましては、解剖で得られた成果を医学および社会に還元し、医学、医療の発展に大きく貢献するために、医学生の教育のための解剖のみならず、医師に対しての教育および研究のための解剖にも力を注いでおります。この考えに基づき、解剖学教室が中心となり、当大学におきましては医学教育統轄センターの下に臨床各科の医師が教育・研究のために解剖できる施設 " クリニカルアナトミーラボ " が設立(2007年)されました。このことはご献体された御意志に沿うものであると考えております。
生前に医師も解剖することを承諾された方で、死後、ご遺族のご了解も得られたご献体に対して、当解剖学教室では医学生に対してみならず、医師の教育および研究のためにもこの正常解剖を行います。

2.研究のための解剖に関する情報開示の必要性

以上に述べた目的の中で医師(医学生)が研究目的で解剖を行う場合、これまで「死体解剖保存法」という法律に則って行われて参りました。今般さらに、この研究目的の解剖は、平成26年に文部科学省および厚生労働省から出されました「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従って実施されることとなりました。
そこで、この倫理指針に対する日本解剖学会の対応として、「解剖体を用いた研究についての考え方と実施に関するガイドライン」が発表され、「献体者の生前の包括的同意や献体時の遺族による同意(但し献体者に遺族が無い場合はその同意を要しない)を得ていることを前提として、当該研究に関する情報提供および拒否機会を保障していることを研究実施の要件とする。なお情報提供および拒否機会の保障については、当該教室等のウェブサイトに研究内容を示し、使用を拒否したい研究があった場合には遺族等がその旨を申し出ることができる窓口を設けるなどの対応が考えられる。」と示されました。
当解剖学教室におきましても、解剖体を用いた研究については、今後とも上記の法律、指針、学会のガイドラインに則って進めてまいる所存です。

3.解剖体を用いた研究の開示

以上のように当解剖学教室においては、ご献体された方の解剖は医学生および医師への教育の他に、研究目的でも行っております。献体されたお体を対象とした医学研究で、現在当解剖学教室およびクリニカルアナトミーラボで行われており倫理委員会で承認され実施されているものは以下の通りです。
なお、これらの研究結果を学会や論文発表等に使用することがありますが,個人が特定されることのないように十分に配慮して行います。ご献体下さったお体が必ずしも以下の研究に該当するとは限りませんが、ご自身やご家族のご献体の趣旨にそぐわないと思われる研究項目がございましたら解剖学教室の下記担当者まで書面にてお申し出ください。また、以下の研究についてのご質問等もございましたら下記までお問い合わせ下さい。


お問い合わせ・ご連絡先

〒160-8582
東京都新宿区信濃町3 慶應義塾大学医学部解剖学教室
今西 宣晶

電話:03-3353-1211  内線:63565
ファックス:03-5363-3545


承認研究課題名(承認順)

  • 「医師に対する献体を用いた臨床解剖学教育および臨床解剖研究の実施」(2007年11月より)
  • 「人体(献体)の血管を対象とする光超音波による3次元構造可視化並びに光音響特性測定に関する研究」(2015年9月より)
  • 「解剖献体を用いた運動器の機能解剖研究および生体力学的研究」(2015年12月より)
  • 「献体されたご遺体を用いたロボット支援前立腺全摘術におけるlateral approachの妥当性に関する組織学的並びに解剖学的妥当性と教育的有用性の検討」(2016年7月より)
  • 「献体遺体を用いた頭蓋顎顔面外科surgical simulation」(2016年8月より)
  • 「人体(献体)の摘出臓器を対象とした透明化および染色技術による3次元構造可視化の研究」(2016年12月より)
  • 「脳神経外科手術のための献体を用いた微小解剖研究」(2016年2月より)